葬儀と納骨を同日に行うことは、多くのメリットがある一方で、それを実現するためにはいくつかの絶対条件と、周到な事前準備が必要となります。当日納骨を検討し始めたら、まずは自分たちの状況が条件を満たしているかを確認し、必要な手配を漏れなく進めていくことが大切です。まず、最も基本的な条件は、「すでにお墓が存在し、納骨できる状態にあること」です。当たり前のことのようですが、これがクリアできていなければ、当日納骨は物理的に不可能です。お墓がない場合は、まず墓地を探し、墓石を建立するところから始めなければならず、これには数ヶ月単位の時間が必要です。また、お墓はあっても、納骨室(カロート)がいっぱいで、新たな骨壺を納めるスペースがないというケースもあります。その場合は、古いご先祖様の遺骨を一つにまとめる「まとめ供養(合祀)」などの作業が必要になるため、事前に寺院や石材店に相談しておく必要があります。次に、お墓を管理している寺院や霊園の許可を得ることも必須です。管理者によっては、当日納骨に関する独自のルールを定めている場合があるため、必ず事前に連絡を取り、許可を得ると同時に、当日の儀式について打ち合わせをしておきましょう。そして、物理的な準備として欠かせないのが、石材店への依頼です。当日納骨を行うためには、石材店のスタッフに、指定された時間に墓地に来てもらい、納骨室の重い蓋の開閉作業を行ってもらう必要があります。また、墓誌に故人の戒名や没年月日、俗名、享年などを彫刻してもらう作業も、通常は納骨までに行います。葬儀の日程が決まったら、できるだけ早く石材店に連絡を取り、彫刻作業と当日の立ち会いを依頼しましょう。これらの準備と並行して、親族への連絡と同意を得ることも忘れてはなりません。特に年配の親族の中には、伝統的な四十九日での納骨を重んじる方もいらっしゃいます。なぜ当日納骨を選んだのか、その理由を丁寧に説明し、理解を得ておくことが、後のトラブルを防ぐために非常に重要です。これらの条件と準備を一つひとつ着実にクリアしていくことが、滞りのない当日納骨の実現に繋がります。